オリジナルTシャツの無在庫販売とは？　メリット・デメリットを比較してみよう

無在庫販売とは

無在庫販売とは読んで字の如く、在庫を持たないまま販売する方法のことを言います。

例えば実店舗を持って販売活動をする場合、お店には必ず商品を並べなくてはいけませんが、ネット上で販売するのでしたら実際の商品を手元に用意しておかなくても、買い手はサイトに表示されている画像や説明文だけを見て購入するかどうかを判断するのですから最低限、それらの情報だけがあれば良いわけです。

これはインターネットの普及と共に増えてきた新たな販売方法のひとつで、EC（Electronic Commerceの略）と呼ばれており、日本語で表現すれば電子商取引となります。

オリジナルTシャツの無在庫販売の方法

それでは、オリジナルTシャツを無在庫販売するとして、具体的にどんな方法があるかと言えば、

• 受注発注方式
• ECモールを利用する

この2通りが代表的ではあります。

というわけでそれぞれの特徴を、以下でさらに詳しくご紹介してみたいと思います。

受注発注方式（ドロップシッピング）

受注発注方式とはその名のとおり、顧客から注文が入ってからメーカーや工場に発注し、その商品を直接顧客に発送するビジネスモデルのひとつです。この方法であれば一般的な小売業と違って在庫を抱える必要がないため初期投資や在庫管理のコストもそれほどかからないため、オシャレなオリジナルTシャツが作れたからちょっと売ってみようかな、なんて軽い気持ちでも始めることができます。

受注発注方式は別名ドロップシッピング（Dropshipping）とも呼ばれており、インターネットの普及とともにオンラインビジネスにおいて人気が出てきた販売方法です。

ECモールを利用する

昨今では、上記のドロップシッピングが非常に簡単にできるECモールも存在するため、そういったサービスを利用するという手もあります。

例えば、有名なところで言えば『SUZURI』というECモールがあります。ここではオリジナルTシャツのデザイン画像を登録するだけでネット販売を開始でき、あとは注文が入ればプリント製作から発送、決済までECモール側がやってくれます。デザインを登録するだけであとは何もしなくて良い、というのは非常に魅力的ですがその分、原価は多少高めに設定されているため、販売するオリジナルTシャツの価格をあまり安くし過ぎると利益が出ませんし、反対に高くし過ぎると注文が入りにくいため、販売価格はよく考える必要があります。

しかし、自分でホームページを作成しネットショップを開設するとなるとそれなりの知識や手間を必要としますし、ECモールのように多くの集客をすぐ見込めるかと言えば、なかなか難しいものがありますので、手軽さを考えるのならやはりそういったサービスの利用は有効と言えます。

無在庫販売のメリットとデメリット

在庫を抱えるというリスクなくオリジナルTシャツの販売ができるなんて夢のようじゃないか、と思う方も多いでしょうし、この販売方法を知ったばかりの頃は筆者である私も他分に漏れずそうでしたが、当然ながらそこにはメリットばかりではなくデメリットもあります。

【メリット】

まず、無在庫販売におけるメリットを改めて整理してみますと、

• 在庫リスクを回避できる
• キャッシュフローが安定する

この2点が挙げられます。

■在庫リスクを回避できる

一般的な小売業の場合、販売する商品を仕入れて在庫として保管し、そこから注文に応じて商品を出荷するというのが基本的な流れですが、まず在庫を保管するにはそれなりのスペースが必要となる上、それがオリジナルTシャツの場合、湿気対策や防虫対策をする必要が生じます。

また需要予測が不正確で需要が予想よりも低かった場合、余剰在庫を抱えてしまいますし、反対に予想よりも需要が高すぎた場合は在庫不足で供給がおいつかなくなり、売上や顧客満足度の低下につながります。

こうした様々な在庫リスクを回避できるのは、無在庫販売の大きなメリットのひとつと言えます。

■キャッシュフローが安定する

キャッシュフローとは直訳すれば「お金の流れ」ですがその名のとおり、ビジネスにおいてお金がどのくらい入ってきて、どのくらい出ていったかを表す言葉です。

上記のような一般的な小売業で考えると、商品を仕入れて在庫を保管するためにお金が出ていき、注文が入って商品が売れればお金が入ってきます。この「入ってくるお金」よりも「出ていくお金」のほうが多ければいわゆる赤字となり、それが続けばビジネスは成り立たなくなります。そのため需要予測をできるだけ正確に把握する必要があります。

ただ無在庫販売の場合、仕入れや在庫管理に必要な「出ていくお金」が発生しないため、言ってしまえば「入ってくるお金」だけを考えれば良いわけで、キャッシュフローがマイナスになることは基本的にありません。

ただし在庫管理以外にも、ビジネスにおいては人件費等の経費がかかるため、絶対に赤字にならないわけではないことは、念頭に置いておく必要があります。

【デメリット】

次に、ビジネスにおいてはメリットよりも更に慎重に考えなくてはいけない無在庫販売のデメリットですが、以下のようなものが挙げられます。

• 取引条件が不利になりやすい
• 仕入れメーカーや製法が限られる
• 商品の品質を把握できない

■取引条件が不利になりやすい

無在庫販売というのは販売する側の在庫リスクはありませんが、その代わりにドロップシッピングに対応するメーカーがそのリスクを負います。そのため取引条件はメーカー側が有利になりがちです。

具体的に言えば、オリジナルTシャツのボディとなるアイテムの原価が相場より多少高かったり、またプリント料金も同様です。さらにECモールを利用する場合、システム利用料や手数料も必要となるケースがあります。

■仕入れメーカーや製法が限られる

当然といえば当然ですが、ドロップシッピングに対応してくれるメーカーとしか取引をすることができません。クオリティの高いメーカーや有名なメーカーを利用したほうが当然オリジナルTシャツも売れやすくはなりますが、必ずしもそういったメーカーが対応してくれるかと言えば、そうでも無いので注意が必要になります。

また、ドロップシッピングに対応してくれるメーカーができる製法にも限りがあるため、どういったオリジナルTシャツを作り販売したいのかと、メーカーの対応可能な製法を予め調べておくのも重要となります。

■商品の品質を把握できない

在庫を抱えないというのはつまり、商品が手元にないということになります。そのため、例えば購入前のお客様から品質に関する問い合わせがあったとしても、正確に応対できない可能性があります。

ただしこの場合、多少のコストはかかりますが販売するオリジナルTシャツをサンプルとして自分用に予め1枚作っておく、という方法もあります。そうすることで販売する商品の品質をこの目で見て触れて確かめることができ、販売する商品にも責任や自信を持てるようになりますので、おすすめです。

自分たちに合った販売スタイルを見つけることが大切

無在庫販売は少ないコストで誰でも簡単に始められ在庫リスクを抱える心配もないため、特に、趣味でオリジナルTシャツ製作をしているその延長として販売も、なんて方には非常におすすめの方法です。

が、上でも紹介しているようなデメリットもありますし、誰でも簡単にできるが故に競合が多いというのが現状です。そのためビジネスとしてきちん収益を出したい場合や、またオリジナルブランドを確率させたい場合、無在庫販売は取っ掛かりとしては悪くありませんが、そのまま継続させて行くのはあまり良い方法とは言えないかもしれません。

そのため無在庫販売もひとつのビジネスモデルとして念頭に置いた上で、ご自身に合った販売スタイルを確率させるのが、やはり重要でしょう。

まとめ

というわけで今回はオリジナルTシャツの無在庫販売にスポットを当ててみました。

オリジナルTシャツを販売するにあたってやはり一番のネックは在庫問題のため、これを抱えなくて良い販売方法は、特にオリジナルTシャツのような商材に向いているかと思います。コストもリスクも低く始められますので、興味の有る方は一度お試しください。

また、残念ながら弊社キラメックは現在のところ、ドロップシッピングには対応しておりませんが、一方でオリジナルTシャツ製作には非常に豊富な経験と実績がございます。ボディとなる無地Tシャツも定番コットンから速乾性に優れたポリエステル素材や、肌にも環境にも優しいオーガニック素材のものまで取り揃えており、さらにプリント方法も多岐にわたり、世界にひとつだけの素敵なオリジナルTシャツを仕上げることが可能です。お見積りも無料で対応しておりますので、ぜひ、ご利用いただければ幸いです。