自作のオリジナルTシャツが売れない理由!稼ぐために必要な改善点とは?
イラストを描いたりデザインをするのが好きだったりする人の中には、オリジナルデザインをプリントしたTシャツを実際に販売してみたい!なんて考える方も多いかと思います。ですがその一方で、実際に行動を起こしてみたのはいいけれど、思ったようには売れない、といった悩みを抱えているケースも少なくないようです。
そこで今回は、オリジナルTシャツが売れない理由とその解決策をご紹介してみたいと思います。
オリジナルTシャツが売れない理由
商売はそんなに簡単なものではないという言葉は昔からよく聞きますが、では具体的に何故オリジナルTシャツが売れないのかを考えてみると基本的には、
- デザインが魅力的ではない
- 露出が少ない
- 掲載の仕方が適切ではない
- 商品の魅力を伝えきれていない
このような理由が挙げられます。
ではこれらについて、さらに深く掘り下げてみましょう。
デザインが魅力的ではない
どんなデザインでも好きなように製作できるのがオリジナルTシャツの最大の魅力ではありますが、だからと言って自分のセンスだけを頼りに作ったTシャツが、必ずしも万人受けするとは限りません。またこれはTシャツのデザイン上にメッセージ性を持たせた場合でも同じで、たとえそれが製作者側にはとても響くメッセージだとしても、誰もが共感できるかといえば、そうでない可能性も考えられます。
さらにオリジナルTシャツを販売する場合、多くの方は数種類のデザインを用意するかと思いますが、そのデザインがどれも似通ってたりし過ぎるのもよくありませんし、無料の画像素材やフォントを使用した結果、安っぽくなるデザインも避けたほうが良いでしょう。
ただ、人の感性というのは人の数ほど違ったりするものです。この「安っぽい」とか「高級感がある」という感覚もまた人それぞれだということを念頭に置いておいたほうが良いでしょう。
露出が少ない
オリジナルTシャツがなかなか売れない理由のひとつに、認知度が低い、露出が少ない、というものがあります。
当然ですが、どんなにオシャレで格好良いオリジナルTシャツが完成したとしても、その存在を誰も知らなければ買ってもらうことはできません。
Tシャツのクオリティが高ければ口コミでも広まる可能性はゼロではありませんが、時間がかかりますし、ブランド力も何もない状態からではそれだけに頼るのは危険です。だからこそプロモーション活動は非常に重要であり、少しでも多くの人に商品を知ってもらうために、大手メーカー等では多額の資金を投入してでも訴求効果の高い宣伝広告を作るのです。
掲載の仕方が適切ではない
オリジナルデザインで製作したTシャツをネット上で販売する最もポピュラーな方法は、販売サイトを開設することですが、ここで、ただ何も考えず無作為にオリジナルTシャツをずらりと並べて掲載しただけでは、折角訪れてくれたユーザーを混乱させ、購買意欲を失わせてしまう可能性があります。
1995年にコロンビア大学の教授が発表した「ジャムの法則」によれば、人間は検討できる選択肢が増えると決定が遅くなり、結果的には買わないという選択肢を選ぶ人が増える傾向があるとされています。そのためデザインのアイデアが沢山あるからといって無計画に作るだけ作り、ただ販売サイトに並べただけでは売れないのかもしれません。
ちなみに「ジャムの法則」によれば、一度に掲載する商品点数は6~9点程度が望ましいとされています。
商品の魅力を伝えきれていない
例えば「地球環境を大切にしよう」や「戦争のない平和な世界を作ろう」といった、一般的に多くの人々から賛同されやすいメッセージ性をオリジナルTシャツのデザインに持たせたとしても、それが伝わらなければせっかくの意図も台無しですし、売れるものも売れません。
非常に自由度の高いオリジナルTシャツのデザインだけではメッセージやコンセプトを伝えきれない場合があります。どういった経緯で作成したデザインなのか、プリントしたデザインにはどういう意味があるのか等の説明は、できるだけ商品画像と共に掲載したほうが良いでしょう。
また、購入者側に立って考えてみるとわかりますが、Tシャツを選ぶポイントは何もプリントされているデザインだけではありません。どんな生地を使用しているか、どんなサイズ感なのか、耐久性がある、透けにくい、吸汗速乾性に優れている、などの特徴も、掲載してあるサイトとしていないサイトでしたら、売れるのは前者であると言えます。
オリジナルTシャツで稼ぐ秘訣とは?
ここまではあえて、なぜオリジナルTシャツが売れないのかというその理由を上げてきましたが、では一体どうしたら売れるようになるのでしょう。
極論で言ってしまえば、すべての人に「カッコイイ」「オシャレだ」と言ってもらえるデザインのオリジナルTシャツを作ることが出来れば良いのですが、正直な話、それは限りなく不可能に近いと言えます。
となると、デザイン以外でオリジナルTシャツを売る方法について、考えてみる必要があります。
ターゲット層やニーズを考える
オリジナルTシャツを製作するにあたってはじめから販売を目的とするのなら、ある程度ターゲット層を絞り、彼ら彼女らのニーズを調査することをおすすめします。この後にも書きますが、InstagramやTwitterなどといったSNSを利用することで、どういったデザインが流行っているのか、どういったTシャツが求められているのかを知ることができますのでおすすめです。
また反対に、自分が好きなようにデザインして作り上げたオリジナルTシャツが、どういった層にウケが良いのかを知るのも面白いのではないでしょうか。これは商売というよりも、どちらかと言えば趣味に近くなってしまいますが、デザイン製作から販売まで、どうせなら気楽に楽しんでやってみたいと考えるような方にはおすすめです。
InstagramやYoutubeなど無料の媒体への掲載
作成したオリジナルTシャツを販売サイトに掲載するだけでは見てくれる人も限定的になってしまいます。もっと多くの人に認知してもらい購入者を増やすためには、InstagramやTwitter、YouTube、TikTok、Facebook、Pinterestといった利用者数が多いSNSを活用するのが良いでしょう。できるだけターゲット層に近いフォロワーやフレンドを増やし、継続的に投稿し続けて地道に認知度を上げていくことで、徐々に販売サイトのアクセス数も伸ばすことができるはずです。
また、有料でのGoogle広告やSNS広告の活用も効果的です。ただし有料広告の場合、費用対効果をしっかりと考える必要があります。
人気漫画やアニメなどのライセンス
売れるオリジナルTシャツを最初から考えて製作するのでしたら、いま流行のアニメや漫画のキャラクター等をデザインに使用するという方法もあります。特にZ世代(10代~20代前半)をターゲットにするのなら、人気のあるアニメや漫画のキャラクターを使用するのは非常に有効な手段と言えます。
ただし、これはアニメや漫画のキャラクターを使用するにはライセンスが必要となります。もし無断で使用してしまうと、著作権法違反となり罰金等を課せられてしまいます。そのため無断使用は絶対に止めましょう。またライセンスを取得するにしても、ライセンス料が必要となりますので、まずは販売方法や規模を考え、綿密にシミュレーションすることをおすすめします。
たくさんの商品を生み出す
上のほうで紹介した「ジャムの法則」では、商品点数をある程度絞ったほうが良い、でないと消費者は迷った挙げ句に購入しないを選択して帰ってしまう。というようなことを書きましたがこれはあくまで”掲載方法”についての話。ジャンル別に細分化したり、ターゲット別にそもそもの販売サイトを分けたりすることで商品点数を増やすことができます。
オリジナルTシャツの好みは千差万別ですので、商品数が多ければ多いほど、様々な好みの人に引っ掛かりを作れます。
また商品点数が多いことで、どんなカラーやデザインが売れるのかという傾向を把握しやすくなり、さらなるデザイン作成の際の対策として利用できるというメリットもあります。
オリジナルTシャツを販売する際に気をつけること
オリジナルTシャツを販売する上での注意点として、まずデザインの著作権を確認しましょう。
デザインが完全にオリジナルのものでしたら胸を張って堂々と販売すれば良いですが、もし他人のデザインを使用してしまっている場合、著作権侵害となり、法的トラブルに繋がる可能性があります。
オリジナルTシャツの著作権問題について『クラスTシャツの著作権はどこまで大丈夫? パロディでもダメな場合の対処法』こちらの記事で詳しく書いておりますのでご参照いただければと思います。
また、オリジナルTシャツはどんなデザインでも自由に表現できるところが利点ではりますが、例えば特定の人や団体を故意に貶めるような表現や、過度に尖りすぎたデザインなどは避けるほうがよろしいでしょう。
そのようなデザインは、極一部からのウケが良かったりする場合も無いわけではないですが、もう少し広い視野で見た場合、売上に繋がるかというと必ずしもそうとは限りません。誰か特定の人から見て気分を害するようなデザインは止めておきましょう。
さらにブランド化を目指してオリジナルTシャツを販売するのでしたら、品質にもこだわる必要があります。
いくらデザインが良くてもTシャツ本体の質が悪かったり、またプリントされる色が安定しないとブランドイメージに悪影響を与える可能性があります。
そのため、プリント製作に関して依頼する業者は、予めしっかりと下調べすることをおすすめいたします。
まとめ
というわけで今回は「オリジナルTシャツが売れない理由」について、少し掘り下げて考えてみました。
昨今ではオリジナルTシャツは本当に簡単に、誰でも作ることができるようになりましたし、その費用も安くなりました。しかしそれを売って儲けを出すには「どんなターゲットに、どんなデザインとアプローチで売っていくのか」そんな様々な要素を考える必要があるため、なかなか難しいものがあります。
そのため上のほうでも書きましたが、売上ばかりを考えてオリジナルTシャツ製作をするよりも、まずは自分が楽しめることを第一に考えつつ、取り組んでいくのが良いのではないでしょうか。
楽しい間はデザイン製作も販売も続けていけますし、継続していれば取っ掛かりが見つかる可能性も高くなります。そのため焦らないことが大切なのかもしれません。
そんなオリジナルTシャツですが、キラメックでは物販用の製作もこれまで数多く承っております。
その豊富な経験と実績、ノウハウを活かし、物販用向きの本体Tシャツや製法等のご相談にも親身なって対応することが可能ですので、ぜひお気軽にご相談いただければ幸いです。